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・書店がつまらなくなり、現実から逃げるとか、一時避難するための場所だったのが、その要素が薄くなっていくのはいろいろとつらいものがある。人間も社会もつまらなく、息苦しくなっていき、この流れは当面変わりそうもない。

・國分・千葉対談の「言語が消滅する前に」で否定性とともに生きることについて語られていた。傷つけられたとか加害されたということがよく言われる世の中になったけど、本当にそれでいいのか。清潔すぎる環境で育ったら病気に弱くなった、ということが言われたりするけど、それと同じように、浅い傷を受けたことさえ被害者として主張するばっかりになったら、弱い人間、ゆがんだ人間になっていく可能性はないのか。他者や社会に傷つけられながらも、その経験を経てもがいたり試行錯誤して生きていくことで人は成長していくという面もあるのでは。

・カウンセリングに行って、なかなか喋れない、うまく言葉が出てこなくなって、沈黙の時間があったりした。そうなって、自分は思っていたよりもいまは調子が悪いのだな、と気付く。

・状況を改善しようとか、今後のために頑張ろうと思うのと、いつまで続ければいいんだろう、自分の人生がいまいちなまま続きそうなのだとしたらどの時点で見切りをつければいいのだろう、という思いが両方あり、それが行ったり来たりする。若い時に死んでいた方がよかったのではと思うくらいには、30代の人生は苦しかった。